ちょうど昨日は東京で11月には初めてという積雪のニュースがあり、ここ関西もかなり肌寒い天気となりました。寒くなるとよく「涙が出る」といった患者さんが季節がら増えてきますが、今回はその涙にも関連する病気のひとつ、「結膜弛緩症」について解説したいと思います。
この病気はみなさんにはあまり聞き馴染みがないかもしれませんが、実はそこそこありふれた病気とも言えます。結膜弛緩症とはその名前の通りで、結膜(しろめの表面の粘膜)が弛緩する(たるむ)病気です。
詳しい原因は分かっておりませんが、まず言えることは加齢が関与しているということです。ですから子供さんでこの病気になることはまずありませんし、高齢者ほど多く認める傾向があります。結膜はしろめの表面を覆っていますが、若い頃ほど眼球にピタっとひっついていて、たるみはほとんどありません。ところが年齢とともにこの結膜のひっつきは弱くなっており、目を動かした時にはこの結膜はかなり動いたり伸びたりしているので、結膜がたるんで余ったような状態になってしまうことがあります。これが結膜弛緩と呼ぶ状態であり、色々な症状をきたすことがあります。次回のブログで続きを解説したいと思います。