今回からはしばらく糖尿病と目の病気の話について解説しようかと思います。糖尿病は血糖値が上昇することによって全身に様々な障害を引き起こす病気です。現在、日本における糖尿病の患者数は1000万人を超えるとも言われており、これは実に国民の約10人に1人が糖尿病ということになります。そして怖いことに自覚症状がなかなか出にくい病気のため、もし全身の臓器に明らかな障害をきたした時には既にかなり進行した状態となっていることもあります。ですから、何も症状がなくても人間ドックなど定期的に健診を受けることをお勧めします。
そしてこれは「目」にも言えることです。糖尿病によって障害を受けやすい臓器の代表的なものの一つに目があります。一般的には糖尿病になって約5年以上経過して目に合併症が出てきますので、糖尿病にかかってすぐに目に来ることはまずありません。しかしながら初期には目の症状も全くと言っていい程出ないことがほとんどですから、もし糖尿病と診断されたらもちろん眼科を必ず受診してもらうことが非常に大切になります。次回からはより細かく解説したいと思います。